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ウォウウォウ

カントン包茎っぽくなり高須クリニックで包茎手術をした話(手術編)

アレ 包茎手術の記録

wow.hatenablog.jp

 

手術編。

 

 30代、地方在住のロックファンは上京するとくるりの「東京」を口ずさむことが多い。

東京の街に出てきました 包茎手術を受けるために


くるり 東京

  もしくはサニーデイ・サービスの「東京」かもしれない。

赤い唇(「鈴口」のこと)が色あせる前に その熱い血潮(「精液」のこと)の枯れぬまに


サニーデイ・サービス - 東京

 そんなことを思いながら電車に揺られ、やってきたのは赤坂駅。駅の向かいにあるビルの12階に、高須クリニック 東京院がある。怖いか?否、不思議とワクワクしている自分に気付く。

 高須クリニックが入居しているビルには他にも様々な会社が事務所を構えている。高須クリニック行きの低層階向けのエレベーターは、そういった他の会社への訪問客でなかなか途切れない。二度と会うことのない人たちではあるが、一緒のエレベーターに乗るには恥ずかしい気持ちがある。神様、私にほんの少しだけ勇気を。するとどうだろう。人の波が途切れ、今ならエレベーターホールに誰もいない。「どこかに電話しているふり」を止め、ちょうど開いたエレベーターに乗り込む。いざ。

 

 呼吸を整える暇もなく12階にたどり着いた。エレベーターのドアが開くと正面には高須クリニックの玄関。ゆっくりと歩くと自動ドアが開いた。中を見ると何人かのお客さんが椅子に座って待っている。奥には受付を担当している女性。にこりとこちらを見ている。

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 「予約していた○○ですが」と言うと、初診なので問診票の記入をお願いされる。お安いご用だ。名前、住所、誕生日、年齢、内容(美容整形 or 歯科)、どこで高須クリニックを知ったかのアンケート、これまで病気で入院したことあるかなどをすらすらすらと書いていく。このとき「包茎」という漢字が思い出せず、スマホで漢字変換したのは内緒だ。

  問診票を返すと、番号札(スーパー銭湯の鍵みたいな腕に巻くタイプ)、診察券、高須クリニックのパンフレットを貰う。

「お呼びしますので、お座りになってお待ちください」とのことなので、空いてる椅子に座る。待合室は老若男女一緒でオープン。外人の父親と娘、という2人組もいたが、スタッフが英語ではないその国の言葉で応対しててちょっと感動した。

  待合室の中央には水槽があり、様々な種類の熱帯魚が泳いでいる。ぼーっと見ていたらハコフグの仲間っぽいやつが飛び跳ねて水が飛び散った。

  なかなか呼ばれないのでもらったパンフレットを開いてみる。中は高須院長を始めとしたクリニックの医師紹介を始め、ここで美容整形を受けた人のインタビュー(野村沙知代等)や実際の美容整形の種類などが全ページフルカラーの載っている。さすがに包茎手術は写真入りで紹介されていなかったが。

 

 15分くらいして女性看護師の方に番号を呼ばれる。その人について奥へ。廊下の壁には様々な言葉で書かれた賞状や、高須院長のパートナーである西原理恵子さんの絵なんかも掲げられていた。

 廊下の途中にある問診室へ通される。室内には少し年配の男の先生。高須院長より老けてみえるが多分院長(71歳)よりは年下な気もする。ここでは問診によるちんこの状態確認や手術内容の説明。机に置かれたPCは使わずに先生による手描きの図解説明。説明の度に新しくちんこを描くので、紙にはたくさんの包茎ちんこが並ぶ。壮観。この先生、恐らくこれまで何本も剥いてきたのだろう、「お安いご用だ」感が半端ない。

 先生曰く、今回私のちんこに起こった変化は年を取ると起こることがあるんだそう。そうなんだ。伊集院さんも俺と同じ加齢によるものだった…?なんて考えてみる。でもこれって別に男性みんなが知ってることじゃないよね?だったらちゃんと名前をつけて注意を促したりしたほうがいいんじゃないの。包茎って言葉を使うと恥ずかしいから「後天性巾着皮包」みたいな。ゆるキャラなんかも作ってさ。いやでもマジな話、ただの包茎だったら治しにきてないと思う。実際剥けなくてヒリヒリして尿は定まらないしで困ってたから手術を決意したんだよね。「包茎手術」に抵抗あるんだったら、「後天性巾着皮包を患ったので病院に行ってきます」だと「なんか大変ですね」と憧れのあの娘も心配してくれると思う。誰だそいつ。

 問診を終えると今度は廊下にあった個別面談的なブースに案内される。向かい側には先ほどの女性看護師が座り、改めて手術の内容説明を行う。廊下だし他の患者もいるので一応小声で喋っている。「包茎手術」という単語を言う際には少し気を使ってもらったような気がした。手術の同意書へサイン。家族の名前と年齢も記入しなければならないので注意。一応父親の名前を書いた。父親の年齢を書いて「あぁ、年だなぁ」と少しセンチな気分になる。支払いはこのタイミングで行う。提示された額は129,600円(12万+消費税)。明朗会計過ぎて怖い。

 金額を支払うと「それでは患部のお写真撮りますからこちらへ」と隣にある「撮影室」と書かれた部屋に案内される。女性看護師に続いて中に入ると、縦に2畳もない狭い部屋。レントゲン的なものを想像したがそんなものは無い。

「お写真撮りますのでパンツを下げてください。準備ができましたらお声掛けください」と、女性看護師は奥のほうを向いたまま言う。これからちんこの写真を撮るのに、ギリギリまでは見ないようにするという気遣いに感動。パンツ下ろしてシャツをめぐり、「準備できました」と言うと、女性看護師はおもむろに振り返り、手に持ったデジタル一眼レフカメラで撮影、確認(シャッターは1回のみだったと思う)。カメラのモニタに鮮やかに映る俺の包茎ちんこを見て女性看護師「OKです」と言うとまた振り返り、「撮影が終わりましたのでお着替えになさって結構です。先ほどの扉から外に出てお待ちください。扉には鍵がかかっておりますので、ご自身で開けて出てください。私はこちらの扉から出ます。それでは失礼いたしました」と一気に説明。改めてすごい配慮。徹底されている。ズボンを履き、いつの間にか掛けられていた鍵を開けて1人待合室へ戻った。

 

 待合室でしばし待っていると先ほどとは違う女性看護師に番号を呼ばれる。今度通された部屋はオペレーションルーム。いよいよ手術だ。手術室内にはロッカーがあり、手荷物のスーツケースを入れるように言われる(ちなみに待合室にも通院患者が使えるロッカーがあったことに帰りに気付いた)。

 ズボンとパンツを膝まで下げるように言われ、手術台に寝転がる。「下げ」が甘かったのか、寝転がった状態でさらに下げられる。

「剃毛しますねー」

あ、そうか、包茎手術にも剃毛はあるんだ。剃毛はなんとなく盲腸手術のイメージだったが、そりゃちんこ周りをいじるんだから剃毛もするだろう。小5のとき、玉にいきなり1本太いのが生えてきたのをビビって剃って以来の剃毛。女性看護師に触られることで勃ってしまって「す、すみません!」的な剃毛あるあるを思い浮かべる。どうか勃ちませんように。

 陰毛はすべて剃ってしまうわけではなく、大半はテープで寝せてしまい、ちんこの周辺だけを剃る模様。剃るのは若い女性看護師。準備を整えていざ剃毛。シェービングクリームのようなもの(というかシェービングクリームだと思うけど)を塗られ、少しずつ剃られる。そのとき俺のちんこは…反応しない!小さいまま!なんかいつも以上に縮こまっている。冷静チン着というか、長く苦楽を共にした包皮とのお別れにチン痛な面持ちだ。

 剃毛が終わるとちんこだけを出す穴が開いたタオルを被せられる。いわゆる「潜水艦状態」である。「消毒しますね。少し冷たいかもしれませんよ」と若いナース。手でグリグリとちんこに消毒液を塗りたくられるが、やはり微動だにしない。お父さん、息子のことがちょっと心配になってくる。

 手術の様子を見ないようにするため顔にタオルをかけらる。いくら覚悟ができているとは言え、血まみれのちんこを見たらショックで気を失うかもしれない。「先生呼んできますね」とナース。そのまましばし待たされる。疲れてたせいもあり少し寝てたと思う。どれくらい待ったかわからないけど何かの物音で医師が来たことに気付く。医者は私のちんこをつまみながら「あー」とか「はー」とか言っている。なんか言ってんだけど、タオルが耳まで覆ってるせいでところどころよく聞こえなかったりした。

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「じゃあはじめまーす。麻酔打ちますね。チクリとしますよー」。

感触から想像するに、医者の手が麻酔ポイントを探っているようだ。指の動きが止まり、その刹那チクッと刺すような軽い痛み。ああ、麻酔を打たれた。しばらくまた指の動きがあったのち、刺す痛み。何度か部分麻酔を打たれ、徐々にちんこの感覚が無くなる。もちろんその周辺には感覚はあるから「何かされてる」という自覚はある。何かをされているが、何をされているかわからない。一瞬わずかに痛みを感じて「いたっ」と小声で言ったところ、「すみません、麻酔増やしますね」とまた注射された。

 もぞもぞ、ごそごそをずーっと股間に感じる。仮性以上の包茎の方は確認して欲しいが、ちんこの皮の部分には結構先まで太い血管が通ってたりする。そのことをふと思い出して「わ、結構な流血してんじゃねえの」とゾクゾクしたりした。もちろん被せられたタオルで手術の様子は何も見えないが、ついつい悪い方にばかり想像してしまう。

 手術を受けながら微睡んでいたせいもあり、時間の経過がさっぱり分からない。帰りの新幹線、間に合うかな…と考えていると「はい、これで多分大丈夫っ!」と先生の手術終了を告げる声。多分?軽く不安になるが、どうやら終わったようだ。顔に掛けられたタオルをやっと取ってもらう。ライトがやたら眩しい。

 術後の処置を女性看護師にしてもらいながら今後のことについて伺うとA4 2枚の「術後マニュアル」を貰った。今日は安静にして、8日目からは包帯を解いて入浴してもいいらしい。

 視界に時計が無いので、時間を聞く。

「17時ですね。大丈夫です?」

なんだかんだで高須クリニックに来てから2時間以上が経ってた。

「起き上がって大丈夫ですよ。ズボン履いてください」

 ここでようやく自分のちんこと再会できた。包帯とテープで巻かれた先から亀頭が見えている様がなんだか可愛く見える。

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「取ったの見ます?」と女性看護師に言われたので見せてもらった。ガーゼの上に広げられた2枚の皮。思ったよりも面積がある。今まで守ってくれてありがとうな。心のなかで別れを告げた。

「ズボン履いたらそのまま帰っていいですよ、お疲れ様でしたー」と言われたので、ロッカーに置いた荷物をまとめて手術室を出る。すれ違う女性看護師たちに次々と「お疲れ様でしたー」「お大事にー」と声を掛けられ、自分は生まれ変わったのだなと改めて思った。

 

 外に出ると夕焼けがビルを綺麗に染めていた。立ち並ぶビルはまるでバースデーケーキのローソクみたいで、新しい自分を祝福しているかのようだ。

 

 さあ、家に帰ろう。

 

術後編に続く

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